春の引っ越し前になると、「冷蔵庫って一人で持てるのかな」と不安になる人が一気に増えます。配送や設置費用を少しでも抑えたい、短距離の移動だから自分でやれそう、そう考えるのは自然なことです。
とくに一人暮らし用の冷蔵庫は、見た目がコンパクトなぶん「これくらいならいけるかも」と判断しやすい家電です。30kg台や40kg前後という数字を見ると、なんとなく持てそうな気がしてしまいます。
この記事では、一人暮らし用冷蔵庫の平均重量・平均サイズを公式スペックから整理しながら、男性女性それぞれの体格データと照らし合わせて、「どこまでが現実的な安全ラインなのか」をまとめていきます。
記事のポイント
- 冷蔵庫は一人で持てるか?
- 冷蔵庫の平均的な重量とサイズ感
- 女性一人で持てるか問題
- 一人で持つためのアイテム
この記事を書いた人

ひとり時間マイスター辰子(@ohitori_tatsuko)
ひとり時間マイスターの辰子(36)です。
音楽フェスも旅行も焼肉もいつも一人。
「ひとりは恥ずかしくない!」を提唱しながら、ひとりの贅沢を語ります。
一人だからこそ気づけること、味わえること。
そんな“ちょうどいい毎日”を紹介します。
目次
冷蔵庫は一人で持てる?重量とサイズから見る安全ラインの現実

- 冷蔵庫は一人で持てる?まずは一人暮らし用サイズのリアルな数値を知る
- 一人で運べるサイズの安全ラインはどこか?体格データと照らして考える
- 正しい持ち方を知れば楽になる?重心を安定させる基本原則
- ベルトや台車は本当に有効か?一人で運ぶための道具まとめ
- 一人で設置までやる場合に注意すべきポイント
冷蔵庫は一人で持てる?まずは一人暮らし用サイズのリアルな数値を知る

まずは「そもそも一人暮らし用の冷蔵庫はどれくらいの重さなのか」を、数値で確認します。家電メーカー公式サイト(パナソニック・シャープ・ハイセンス・アイリスオーヤマなど)の現行モデルを横断すると、一人暮らし向けとされる容量はおおよそ100L〜170Lが中心です。
重量は容量によって大きく変わりますが、100L前後で約30〜35kg、130〜150Lで約35〜40kg、170L前後になると40kgを超える機種が増えてきます。つまり、「一人暮らし用」とひとくくりにしても、実は10kg以上の差があるのです。
実在モデルから見る容量別の具体的な重量
複数メーカーの公式スペックを確認したところ、代表的な容量帯は次のような傾向でした。
| 容量帯 | 重量の目安 | 幅 | 奥行き |
|---|---|---|---|
| 約100〜110L | 約30〜34kg | 約47〜48cm | 約53〜55cm |
| 約130L前後 | 約32〜36kg | 約47cm前後 | 約58〜59cm |
| 約150L前後 | 約38〜41kg | 約48〜49cm | 約59〜60cm |
| 約168〜170L | 約42〜45kg | 約48〜49cm | 約60cm前後 |
※各メーカー公式商品ページより算出。機種により差があります。
重さだけを見ると「40kgくらいなら持てそう」と感じる人もいますが、実際には“60cmの箱を抱える”ことが最大のハードルになります。注目したいのは、奥行きがほぼ60cmに近づく点です。
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重量よりも問題になる「奥行き」と「重心」
冷蔵庫は縦長で、取っ手もほとんどありません。体に密着させて持てるダンベルや米袋とは違い、前方に重心がある状態で抱える形になります。
奥行きが深いほど、腕が回らず、荷物が体から離れます。すると重心が前に逃げ、腰に強い負担がかかります。特に身長が低めの人や腕が短い人は、底面に手を回す動作そのものが難しくなります。
つまり、「何kgまで持てるか」ではなく、「このサイズを安定して抱えられるか」が本当の分かれ目になります。ここを理解しておかないと、数字だけで無理な判断をしてしまう可能性があります。
一人で運べるサイズの安全ラインはどこか?体格データと照らして考える

一般的な一人暮らし用冷蔵庫で見ると、容量100L前後(重量30kg台前半)がひとつの現実的な上限ラインに近いです。150Lクラス(35〜40kg)になると体格や経験によって難易度が大きく変わり、運搬に慣れていない人にとっては一気にハードルが上がります。
さらに170L前後になると、単独での搬入はかなり厳しい領域に入ります。数字だけを見ると大差がないように感じますが、体感の負担は確実に増していきます。
なぜ重量より“奥行きと体格”が安全ラインを決めるのか
冷蔵庫は体に密着して持てる構造ではありません。奥行きが60cmに近づくと、どうしても体から数センチ離れた位置で支えることになります。40kgという数字以上に重く感じるのは、この重心のズレが大きな要因です。
ここに体格差が加わります。文部科学省の体力調査では、成人男性の平均身長は約170cm前後、女性は約158cm前後とされています。腕の長さは身長に比例するため、奥行き60cmの箱を抱える場合、身長が低いほど体から離れた位置で支える時間が長くなります。同じ40kgでも、体格によって難易度が変わるのはこのためです。
つまり安全ラインを決めるのは「持てる重さ」ではありません。重量よりも、奥行きと体格の相性が大きく影響します。
【余談】筆者の実体験から見る“持てる”と“運べる”の差
辰子筆者も、節約のため
一人で冷蔵庫を抱えようとした時がありました。
私は女性ですが、身長は170cm弱あり、学生時代は運動部に所属していました。日本の平均的な女性の体格と比べると大柄なほうですが、それでも約35kgの冷蔵庫を一人で抱えたとき、持ち上げること自体は可能でも、安定して運ぶのはかなりきついと感じました。
冷蔵庫の側面から、左手を前側、右手を後ろ側の下部に回し、できるだけ重心を低くして抱えました。しかし重心が前に逃げるため、その姿勢から立ち上がるだけでも相当な脚力と腰の力が必要でした。
持ち上がることは持ち上がりますが、数歩歩くだけでいっぱいいっぱいになります。さらにこの時は道具も一切使用しなかったので、壁や床を傷つけないように注意しながら移動するには限界がありました。



下で紹介するアイテムや重心をどこに置くかを知っていれば
運べた可能性もあります。
正しい持ち方を知れば楽になる?重心を安定させる基本原則


冷蔵庫を運ぶ際に紹介されることが多いのは、「やや前傾させ、底面を支えながら持つ」という方法です。これは引越し業者の解説でも共通している持ち方で、重心を下げて安定させることが目的です。
基本は、片手を前面の側面、もう片方の手を背面下部に回し、できるだけ本体を体に密着させる形です。腕の力だけで持つのではなく、太ももと体幹を使って持ち上げます。
素手の限界と“滑り”の問題
冷蔵庫の側面は金属や樹脂で、意外と滑ります。素手だと握力を常に使い続ける必要があり、短距離でも急激に疲労します。
軍手や滑り止め付き手袋を使うだけでも安定性はかなり変わります。重心の安定に加え、「握り続けなくていい状態」を作れるかどうかが重要になります。
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ベルトや台車は本当に有効か?一人で運ぶための道具まとめ


素手で抱える場合の最大の弱点は、重心が前に逃げることと、常に握り続けなければならないことです。冷蔵庫は持ち手がなく、金属面も滑りやすいため、筋力以上に“保持力”が試されます。
そこで重要になるのが、荷重を分散できる道具の活用です。正しく選べば、体感難易度は大きく変わります。
台車は“持ち上げ時間を減らす”最も現実的な選択肢
台車の最大の強みは、持ち上げている時間を最小化できる点です。冷蔵庫運搬で一番きついのは、実は持ち上げた状態で姿勢を維持し続ける時間です。
台車に乗せてしまえば、あとは押して移動できます。特に100L〜150Lクラスであれば、床から台車へ載せる瞬間さえクリアできれば、その後の負担は大きく減ります。
折りたたみ式タイプであれば収納性も高く、引っ越し後も段ボールや飲料ケースの移動に使えます。冷蔵庫専用ではなく、“新生活全般に使える道具”として考えると無駄になりにくいのがメリットです。
選ぶ際は耐荷重だけでなく、天板サイズとタイヤ径も確認します。冷蔵庫の底面より小さすぎると不安定になり、タイヤが小さいと段差で引っかかりやすくなります。
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搬送ベルトは“背中と体幹で支える”ための補助装置
ショルダータイプの搬送ベルトは、腕の力で抱えるのではなく、背中と体幹で荷重を受ける構造です。ベルトを肩にかけ、冷蔵庫の下に通すことで、体の軸で支える形になります。
素手で抱える場合は、前に逃げる重心を腕と腰で支え続ける必要があります。しかしベルトを使うと、背中側に荷重が分散され、姿勢を立てた状態を保ちやすくなります。
とくに立ち上がる瞬間の負担が軽減されやすいのが特徴です。脚と体幹で持ち上げる感覚に近づくため、35kg前後のクラスでも体感が変わる可能性があります。
ただし、ベルトは万能ではありません。冷蔵庫を体に近づけられる構造を作る道具なので、通路が極端に狭い場合や、バランスが崩れやすい床では慎重に扱う必要があります。
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毛布・軍手・養生材など“小道具”の効果も侮れない
大きな器具だけでなく、小道具も安全性に直結します。滑り止め付き軍手は、握力の消耗を確実に減らします。
毛布や厚手のシートは、冷蔵庫を包むことで壁や床への傷防止になります。さらに短距離なら、毛布を敷いて滑らせることで持ち上げ時間を減らせます。
養生テープやコーナークッションを併用すれば、賃貸での事故リスクも下げられます。道具は「楽になる」だけでなく、「事故を防ぐ」ためのものでもあります。
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一人で設置までやる場合に注意すべきポイント


運ぶことだけに意識が向きがちですが、実は設置作業のほうが細かい神経を使います。特に賃貸では、壁・床・巾木への接触リスクが一気に現実味を帯びます。
冷蔵庫は設置位置に近づくほど微調整が必要になります。持ち上げた状態で数センチ単位の移動をするのは、想像以上に難易度が高い作業です。
注意すべきポイント
- 冷蔵庫スペースの幅は思っているよりもギリギリであることが多い
- 搬入後すぐに電源を入れてはいけない
- 設置直前の数センチ移動が最もぶつけやすい
冷蔵庫スペースの幅は思っているよりもギリギリであることが多い
多くの一人暮らし向けキッチンでは、冷蔵庫スペースの幅はギリギリに設計されています。本体幅+数センチというケースも珍しくありません。
この状態で一人で押し込もうとすると、角をぶつけやすくなります。とくに黒い冷蔵庫は擦り傷が目立ちやすい傾向があります。
搬入後すぐに電源を入れてはいけない
冷蔵庫は設置後すぐに電源を入れるわけではありません。運搬後は一定時間(一般的には数十分~1時間程度)置いてから通電することが推奨されています。
これは内部の冷媒オイルが安定するまで待つ必要があるためです。メーカー公式サイトでも「横倒しにした場合は特に時間を空ける」よう案内されています。
設置直前の数センチ移動が最もぶつけやすい
設置スペースに入れる瞬間、前後左右を確認しながら動かす必要があります。このとき力を入れすぎると、急に滑って壁に当たることがあります。
毛布や養生シートを壁側に当てておくだけでも安心感が違います。設置は“パワー”より“慎重さ”が必要な工程です。
総括:冷蔵庫は一人で持てる?引っ越し前に知っておくべき重量と設置の現実
一人暮らし用冷蔵庫は、容量100L前後であれば条件次第で自力搬入が可能な範囲に入ります。しかし150Lを超えるあたりから、重量よりも奥行きや重心の問題が大きくなり、体格や経験によって難易度は大きく変わります。
「持ち上げられるか」ではなく、「安全に運びきれるか」で判断することが重要です。台車や搬送ベルト、小道具を上手く活用すれば現実的な選択肢になりますが、無理をしないことが最優先です。安全ラインを理解したうえで、自分に合った方法を選びましょう。
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